Flowers

映画「Flowers」を見た。
内容には期待してなかった。東宝への寄付・お布施のつもり。出演女優の通過点観察。後から振り返る時にあれに出てたと思い出すには6人も出ているので便利。

予想通りつまらない映画だった。しかし得るものもあった。それはこの映画というよりも映画一般について。俳優(女優)は作品中で役を演じるものと思っていたが、出演することで映画が出来る、つまり俳優が先、映画作品は俳優個人がもってる雰囲気・存在感を借りる、借りるだけということもあるのだなと。鈴木京香蒼井優田中麗奈竹内結子仲間由紀恵広末涼子がテレビや他の映画で見せるあの演技、表情、雰囲気を見せる。しかし鈴木京香はいつ見てもタバコ吸う演技が下手だなと思う。仕方ないけど。

6人の女優を登場させなくちゃいけないし、繋げなくちゃいけないので、ストーリーとして無理があるし、薄っぺらい。世代、家族を繋ぐという映画なのに各女優そのある一時期だけしか演じられていない。祖母やおばとしてのシーンはない。老いた顔にした女優は製作者側も出演者も見せたくないのだろうが。

女優一人あたりのトータル拘束時間は1週間以下だろうか。女優陣をどうやって繋ぐかという脚本に時間がかかっているかも。それでもつまらない脚本。関係ないがあて書きと思われる。

戦前(昭和11年)、昭和39、44、52年、そして現在(平成21、22年、その後)を表すためにそれぞれモノクロ、色褪せたカラー、カラーに仕上げたのは安易過ぎ。分かりやすさのためだろうが、脚本・演出の力不足を補うため。しっかりカラーで仕上げてくれ。

細かく見ていくと、脚本、ストーリーに無理がある。父が40歳ぐらいの娘のケータイに電話掛けて自ら「お父さん」って言うことはないだろう。東京で暮らしていて出産して、母が亡くなった。父は母方の実家の福井に行って、暮らしたのか?父は東京での仕事どうしたの?福井では何の仕事したの?そもそも残った父子はどこで生活したの?東京?福井?娘たちが帰る実家という感じでやっぱり子供の頃は福井で暮らした感じなんだけどなぁ。福井ナンバーのタクシー。駅名が花堂○(園?)(はなどうぞの?)祖母の顔は出ないし、おばとしてのシーンもないのは既に述べたとおり。

公開直後にもかかわらず300人ぐらい入る部屋に観客は20人ぐらい。大きな部屋は告白やアイアンマン2に割り当てるべきだろう。


FLOWERS -フラワーズ- - Wikipedia